「スペイン坂」の名前の由来

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「スペイン坂」の地名の由来

「スペイン坂」に行ったことはありますか?もしなくても、映画やドラマで一度は見たことがあるのではないでしょうか?「スペイン坂」は渋谷パルコパート1の裏手から井の頭通りへと下る、100メートル弱の細い坂道で、周辺はレストランやカフェを中心にアパレルや雑貨店などが軒を連ねています。坂道とこの道の細さも相まって、写真を見ているだけでもなんだかワクワクしますよね。今回はこの「スペイン坂」の名前の由来についてご紹介します。

その昔、この通りにはスペイン風の内装で統一した「阿羅比花」という有名な喫茶店がありました。なんでも店主の内田裕夫さんは、写真で見たスペインの風景に心惹かれて、店内の内装をスペイン風に統一していたそうです。そんな内田さんに、1973年に渋谷に開業した「パルコ」がこの坂道のネーミングを依頼。内田さんは自らのお店の雰囲気にちなんで「スペイン坂」と名付けました。命名後は近隣の人々も協力して、坂の愛称に合わせて建物を南欧風にしていったそうな。大きな組織が無理やり統一させたのではなく、周囲が協力して作り上げられた街並みなんて、なんだか素敵ですね。